イーサリアムネットワークは、5月10日のトランザクションで、これまでの最高の1日あたりの手数料を記録した。
その額は8,900万ドル(約97億円)で、年間に換算すると325億ドル(約3兆5千億円)と凄い金額である。
イーサリアムについては、取引手数料が高い、トランザクション処理件数遅いと、システム的には、最も致命的な問題をずっと抱えているのに、いまだに多く利用されているということを表している。
このイーサリアムが抱える取引手数料とトランザクション処理件数の問題を解決するブロックチェーンはいくつか出てきている。
BSC(バイナンススマートチェーン)、カルダノ、PolKadot、Solanaなどで、実際にイーサリアムのトランザクションがそれらのブロックチェーンにも移りつつあるが、そんな中でもやはりイーサリアムを利用され続けており、その強さが際立つ。
イーサリアムは、7月になると、ロンドンハードフォークと一緒に待望のEIP-1559が稼働することが予定されている。
これで今一番問題となっている手数料が改定されることになる。
1件あたりの手数料金額の高騰が抑えられると同時に、そのイーサリアムブロックチェーンが獲得した手数料を使ってイーサリアム自体を焼却するという内容だ。
イーサリアムを焼却するというのは、株式でいうと自社株買いに近い。
イーサリアムの発行量を減少させる効果があり、イーサリアムの発行量が減少するので、需要量が同じであれば、この効果でイーサリアム価格は上昇する。
具体的には今のトランザクション手数料の約70%が焼却されるので、10日の手数料8,900万ドルであれば、6,200万ドル(約67億円)が焼却される。
その分、イーサリアムの発行量が減少する。
この改定で、手数料が安くなり、イーサリアムの供給量が減少するので、イーサリアムユーザーにとっては嬉しい内容だ。
今後イーサリアムの利用が更に伸び、イーサリアムを保有する人が更に増えることになろう。
最近、イーサリアムが買われている理由は、ここにあるのだ。