8月4日にイーサリアムは、大型アップデート「ロンドン」を実施した。
この時のアップデートの意味は、手数料体系の改定でガス代(取引手数料)の高騰を抑えること、手数料を使ってイーサリアムを焼却し、供給量を減らすことで、イーサリアムの価値を安定させることであった。
その後、どうなったかというと、以前のような無茶な取引手数料が無くなったが、高い手数料水準(5〜6千円)は続いている。
思ったより、手数料が下がらなくて、未だに高いままだ。
一方、アップデートから6週間、これまでに約29万7000イーサリアム(約10億ドル、約1100億円)が焼却され、供給量が減少した。
これは、イーサリアムの時価総額の約2.5%に相当する。
下のグラフでいくと、8月4日の大型アップデートから、価格が安定的に上昇しており、アップデートによる成果が出てきていると言えよう。
イーサリアムの需要の高まりは、主にNFTの爆発的な拡大が要因であろう。
大手NFT市場のオープンシー(OpenSea)が支払った取引手数用は、これまでに約4万イーサリアムの焼却につながっており、イーサリアムのプロジェクトの中で最大であった。
もともと、イーサリアムは供給量を少しずつ増やし、ややインフレしていく設計であったが、今回のアップデートにより、供給量を減らす仕組みが導入されたので、インフレは抑制され、価格が上がりやすい仕組みとなった。
DeFi、NFTなどでのイーサリアムの盛り上がりを見ると、今後、イーサリアムの需要は尽きることはないので、価格は引き続き上昇傾向となるのではないか。