■ 前日の市況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●株式
中国 上海A株
2,997.31
(+7.39)
香港ハンセン
22,906.90
(-83.91)
ドイツDAX指数
7,194.60
(-123.75)
NYダウ
12,127.08
(-85.71)
速報値
日経平均
10,579.10
(-85.60)
日経225先物(シカゴ)
10,570
(+45.00)
●為替
通貨の強弱(弱→強)
(ドル→円→ユーロ)
ドル−円
82.52
(-0.21)
ユーロ−円
113.45
(+0.50)
ユーロ−ドル
1.3748
(+0.0095)
●債券
米国10年債
3.48%
(+0.03%)
速報値
日本10年債
1.26%
(-0.03%)
●商品
NYMEX原油先物
98.02
(+4.20)
NYMEX金先物
1,412.50
(+11.60)
■ コメント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(アジア)
中国株は横ばい、香港株は下落。
中国市場は、インフレヘッジの動きの中で、産金株中心に買われた。
一方、香港株は、中東の政情不安に伴う原油高が嫌気され、売りが膨らんだ。
(欧州)
欧州株は下落。
リビアのカダフィ大佐が反体制勢力と戦う意志を示したことから、リビアの混乱が長引くとの見方から、リスク資産の株式は売られ、安全資産の債券が買われた。
(米国)
米国株は下落。
欧州と同様の動き。他、コンピューター大手のヒューレット・パッカードが2011年売上見通しを下方修正したことから、売りが膨らんでいる。
(まとめ)
リビアの混乱が長期化しそうだ。
原油価格はNY原油先物で一時100ドルをつけるまでに、急騰した。
危険水域に入ってきているので、リスク資産は一旦売却して、先進国の債券や金等安全資産に移すか、現金化しておくとよいであろう。
現在政情が不安なリビアやアルジェリアが原油の供給を停止すれば、原油価格は220ドルに急騰するという予測もあり、世界への影響は甚大である。
原油高は、中国など新興国にとっては、インフレ圧力を一段と強め、消費が減退、経済成長を減速させ、先進国にとっては、原材料高により、企業収益が圧迫され、持ち直した景気が再び下振れする。
実際、1月の日本の貿易収支は、原材料高の影響で、1年10ヶ月ぶりに貿易赤字に転落した。
このように、今後原油高、食料高の影響が世界を襲うこととなろう。
今回の混乱は大きな地政学リスクであるということを認識し、迅速な行動をとることが重要。
投資で最も必要なことは、資産を守るという考えなのです。