世界の上場企業の中で、ビットコインを最も多く保有している企業といえば、このマイクロストラテジーになる。
なんと5,400億円相当のビットコインを保有している。しかも、自己資金だけでなく、600億円近く借入をしてまで購入しているのだ。
テスラもビットコインを購入したことで有名であるが、テスラは1,500億円程度である。
この企業の自己資本が500億円そこそこで、時価総額が4,500億円程度であることを考えると、ビットコイン保有分の価値もそこそこ株価に織り込まれているように思う。
ただ、現在のビットコインの会計基準だと、買値より評価時の時価が下がっていると、減損して費用計上し、利益は含み益のままという扱いだ。
ということは、ビットコインはボラティリティが激しく、価格が大きく上下動するので、決算は、これだけのビットコインを保有すると、赤字になりやすく、見た目が悪くなる。
それでもこのCEOはお構いなしにビットコインを買い続けている。
相当な信念の持ち主である。
IT企業でもあり、本業でも利益を出し続けてキャッシュを溜め込んできたが、再投資するものがなく、現金をドルで保有していた。
インフレによるドルの価値下落に直面することを考えた時、ビットコインで資産をインフレから守ることを考えたらしい。
ビットコインがインフレヘッジに効果があるか否か、まだはっきりしたことは言えないが、ドルをキャッシュで持っているよりマシだと考えたのであろう。
今後、キャッシュを多く保有する富裕層やキャッシュリッチな企業もいずれ、このように仮想通貨をインフレヘッジに利用してくる機会が増えると思われる。
個人も同様である。
早めに仮想通貨という資産をポートフォリオに組み込んだらいかがか。
インフレヘッジに金を使う時代ももう古いのかもしれない。