仮想通貨の市場拡大で「通貨のデジタル化」が急速に進んでいるきている。
今後、通貨はどのような方向で進んでいくのか?
法定通貨は信用できない
トルコ、インド、中国など新興国では、仮想通貨を禁止したり、禁止しようとする動きがある。もともと、新興国通貨は信用力がさほどないので、インフレ(自国通貨の価値下落)が起こりやすい。特に、コロナ支援で通貨の発行量が増えており、かつ、金利もそう高くないので、自国通貨で貯蓄しておく意味がない。
新興国の国民は良くその状況を理解しており、資産を仮想通貨に移動させている。
その結果、新興国ほど仮想通貨の利用率が高いという状況のようだ。
政府は法定通貨を使わせたいから、仮想通貨を規制する方向に動くという具合だ。
コミュティが通貨を発行する
以前から、地域通貨という実験が何度か行われているが、なかなか定着したためしがない。ただ、仮想通貨のブロックチェーンの仕組みを使えば、地域通貨は成り立つ。
地域だけでなく、職場、学校、会員組織などコミュニティがあれば、そのコミュニティで通貨を発行できる。
実際にLINEの仮想通貨LINKがまさしく、LINEコミュニティの通貨である。
ブロックチェーンという仕組みで、市民は通貨発行できる仕組みを獲得した。
もう、政府や中央銀行の信用力で発行した債務(円だと日銀券)を利用しなくても良くなった。
まさしく、中央集権社会から分散型社会への流れが始まったのである。
この流れはもう誰にも止められない、これは革命だ。
個人が通貨を発行する時代へ
この分散型社会の流れの最終形は、個人の信用に基づいて、個人が通貨を発行する時代になるであろう。
ブロックチェーンの仕組みを使えば、自由に自分の通貨を発行できる。例えばWAVESというブロックチェーンを使えば、今すぐにでもできてしまう。
ただ、その個人の通貨に価値を見出し、利用したり、貯蔵してもらわなければそもそもなんの意味もない。
ではその個人の通貨の価値とは何か・・・。
それは個人の信用とイコールである。
信用はかってには増えない。
誰か他人のために役にたって信用を得るしかない。
Giveするということである。
分散型社会は個人の信用がものをいう社会である。
その時代を見据えて、今から、個人の信用を高める努力をしていく必要があろう。
コツコツ信用貯蓄をしよう。