■ 先週金曜日の市況
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●株式
中国 上海A株
3,127.32
(-169.84)
香港ハンセン
24,222.58
(-477.72)
ドイツDAX指数
6,734.61
(+11.20)
NYダウ
11,192.58
(-90.52)
日経平均
9,724.81
(-136.65)
日経225先物(シカゴ)
9,740
(-125.00)
●為替
通貨の強弱(弱→強)
(円→ドル→ユーロ)
ドル−円
82.52
(+0.03)
ユーロ−円
112.98
(+0.35)
ユーロ−ドル
1.3689
(+0.0035)
●債券
米国10年債
2.78%
(+0.14%)
日本10年債
1.00%
(-0.01%)
●商品
NYMEX原油先物
84.73
(-3.00)
NYMEX金先物
1,365.70
(-36.80)
■ 先週金曜日の相場のコメント
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(アジア)
・中国株、香港株とも大幅下落。
・中国の物価上昇を背景に、中国人民銀行
(中央銀行)がインフレ抑制のため、年内
に利上げに踏み切るとの観測が強まった。
(欧州)
・欧州株は横ばい。
・中国の利上げ観測を背景に、投資家の懸
念が強まっている。
・債務危機に陥っているアイルランドが、
欧州金融安定ファシリティーから最大9兆円
の融資を受ける見通しと伝えられ、上値は
抑えられた。
(米国)
・米国株は下落。
・中国の利上げ観測とアイルランドの債務
危機に対する懸念から、リスク回避の動き
が広がった。
■ 今週の相場
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・先週は、欧州財政不安の再燃や中国の
金融引き締め観測で、後半にかけ、投資
家心理は急速に冷え込んだ。
・NY株式をはじめ、8月末から上昇傾向
にあった世界の株式市場は、利益確定売
りが出て、調整色が広がりつつある。
・これまでの流れは、米国の量的緩和
第2段(QE2)による余剰マネーとドル安
が、米国株高→ 新興国株高、資源価格高
→ 先進国株高 と世界に波及していく
という順回転の状況であった。
・ただ、現状はこの過剰なマネーの新興国
への流入が、その副作用としてインフレを
起こしており、利上げで対処せざるを得な
い状況となっている。
・利上げ等金融引き締め策は、景気減速を
もたらしかねないので、新興国特に中国の
株が売られ、それが米国をはじめ先進国の
株も下げるという逆回転の動きになりつつ
ある。
・ここに、欧州不安も再燃してきたので、
投資家心理は冷え込んでおり、当面はこの
調整局面が続きそうだ。
・ただ、欧州は金融安定ファシリティと
いうセーフティーネットがあることから、
金融不安までは発展しないので、時間が立
てば鎮静化していくであろう。
・新興国もしばらくは調整局面は続くだろ
うが、資本規制や適度な利上げで対処して
いるので、景気が大幅に減速することはな
いとみている。
・調整局面がすぎれば、また流動性相場が
開始されると思うので、あまりにも売られ
るような場面は買い場であるといえよう。