■ 前日の市況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●株式
中国 上海A株
3,263.06
(-20.75)
香港ハンセン
24,500.61
(-209.99)
ドイツDAX指数
6,719.84
(-67.97)
NYダウ
11,351.52
(-2.49)
日経平均
9,830.52
(+136.03)
日経225先物(シカゴ)
9,875
(+95.00)
●為替
通貨の強弱(弱→強)
(円→ドル→ユーロ)
ドル−円
82.23
(+0.33)
ユーロ−円
113.32
(+0.59)
ユーロ−ドル
1.3779
(+0.0015)
●債券
米国10年債
2.65%
(-0.02%)
日本10年債
1.00%
(+0.02%)
●商品
NYMEX原油先物
87.69
(+1.14)
NYMEX金先物
1,394.90
(-10.90)
■ 前日の相場のコメント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(アジア)
・中国株、香港株とも下落。
・消費者物価の上昇や資本流入の増加に
伴い、中国がさらなる金融引き締めや資本
規制を強化するとの見方が広がった。
(欧州)
・欧州株は下落。
・アイルランド国債のドイツ国債に対する
上乗せ金利が過去最高に拡大したことで、
ユーロ圏の債務問題が再燃、銀行株中心に
売りが優勢となった。
(米国)
・米国株は小幅下落。
・利益確定の動きが継続し、売り優勢の
展開。
・雇用関係指標や貿易統計が予想より、
良かったことが、相場の下落幅を抑えてい
る状況。
(まとめ)
・昨日、中国人民銀行が預金準備率を0.5%
引き上げると発表した。
・米国の追加緩和の影響もあり、中国国内
に大量の資金が流れて、インフレ懸念が高
まっていることから、資金を市場から吸い
上げ、引き締めをするのが狙いである。
・中国の10月の貿易黒字は約2兆2千億と
再び拡大し、10月の不動産価格も8.6%上昇
して、景気は過熱気味である。
・通常であれば、中国市場への資金流入が
増えれば、中国通貨高となり、輸入物価が
下落し、インフレは抑えられるのだが、
通貨を人為的に下げているため、この作
用が働かず、国内の資金吸収で手当てをし
なければいけない状況になっている。
・インフレは経済成長を妨げるので、中国
は非常に難しいかじ取りを迫られている。
・米国のインフレの波と中国のデフレの波
の対決は、今回のFRBの巨額の追加緩和で、
米国のインフレの波に軍配が上がりそうだ。
・ただ、これは諸刃の剣である。
・世界経済の成長を支えているのは、間違
いなく、中国をはじめとした新興国である。
・今回の米国のドルのインフレ政策は、こ
の新興国の成長を妨げることになりかねな
い。
・新興国の成長に乗っかり、自国を救済し
ようとした意図したものが、結果、新興国
の成長を妨げてしまい、世界経済全体の悪
化を招き、自国経済に何倍もの悪影響を
及ぼすことになるであろう。
・ちょっと先の話であるが、そんなリスク
もはらんでいるということは、頭に入れて
おいた方がよい。