予期せぬFTXの破綻により、Solanaエコシステムのダメ―ジはとりわけ大きいものとなっている。仮想通貨ソラナ(SOL)の過去1週間の減少幅は51%、年間では94%下落している。
FTXとSBF氏のリーダーシップで、このSolanaエコシステムは発展してきた。
SolanaのDeFiエコシステムにロックアップされた総資産価値(TVL)は急拡大。21年11月のピーク時には101億ドル(1.4兆円)規模まで急成長を遂げた。
しかし、22年の仮想通貨の冬の時代の影響、そしてこの度のFTXの破綻によってSolamna経済圏のTVLは急減。執筆時点に約450億円(3億2,800万ドル)に縮小している(DeFiLlama調べ)。
ただし、Solanaのアクティブユーザーは引き続き好調で、10月に1,150万のアクティブアカウントを計上。そのうち、ガス代(手数料)を支払ったユーザー数は170万件に上る。
Solanaエコシステムは、今回、FTXの破綻により、ステーキング(預かり金)の引き出された結果、SOLの市場への供給量はどんでもない額となった。
そして、SOLが安値で売却された結果、今は、1週間でSOLの価格が51%下落している状況。
ただし、Solanaエコシステムを利用しているユーザーや取引件数はあまり減少していなくて、イーサリアムに次ぐ取引を稼ぎ出している。
信用不安でステーキングは引き出されたが、取引には利用している状況だ。
使い勝手という点でユーザーの支持を得ているのであろう。
Solanaについてはまだ乗り越えないといけないハードルがある。
SOL供給量の10%を持つと言われるFTXの売却である。
こちらがFTXの資産回収の中で淡々と売却されると、まだSOLの価格は下落することになろう。
Solanaは1,150万人のユーザーに支えられ、本当のパブリックブロックチェーンになれるのか、このまま廃れてしまうのか。
ここ数ヶ月くらいが正念場であろう。
SolanaにはStepn、MagicEdenと強力なエコシステムが存在する。
このエコシステムの動向が復活の鍵を握るといえよう。