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法定通貨の大量発行が分散型金融への移行を加速させるのか?

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www.cnn.co.jp

米下院議会で200兆円規模の救済法案が可決した。中には国民(一定の条件)に1人あたり1,400ドルずつ直接給付する予算も含まれている。

財源はすべてとは言わないが、米国債の発行で補われるのだろう。法定通貨ドルを大量に発行することになる。

 

当然ながらドルの通貨発行量は、政府と中央銀行が管理しており、中央集権型のシステムである。国民1人1人は直接この通貨発行量の管理には加われない。

 

一方で、今話題の仮想通貨は、通貨やトークンの発行量は、ある決まりに沿って、ブロックチェーンが管理しており、勝手に発行量を変えることはできない。これを中央集権型のシステムの逆で、分散型システムという。

ただし、これは純粋なパブリックチェーンの仕組みがある場合に限る話で、中にはプライベートチェーンといって、一企業が発行している通貨やトークンがあり、この場合、恣意的に発行量を調整ができてしまう。これは、法定通貨と同じ中央集権型のシステムである。

 

ブロックチェーンで可能になる分散型金融とは、中央集権型金融の逆を目指している。ビットコインは純粋なパブリックチェーンなので、分散型金融の一例といえるであろう。

 

コロナ後の世界の金融は、拡大した法定通貨(ドル、ユーロ、円、人民元など)の発行量をどう収束させていくかにかかっている。このような通貨の発行を増やしていく政策は、ある意味危機時には止むを得ないが、危機がさった時が本当の金融の危機である。

米国の長期金利が急上昇して、株式市場が動揺したように、今後もコロナ危機収束の過程で、同様の現象が続くであろう。

この時、法定通貨を管理する各国の政府や中央銀行が、膨らんだ法定通貨の発行量を協調して調整していかないと、どこか政府や中央銀行が勝手な動きをすると、世界的な資産バブルは崩壊していくであろう。

 

結局、恣意的な中央集権型システムはもう限界にきており、今回のタイミングで分散型システムへの移行が進んでいくのが世の中の流れと思われる。

ただ、この移行は、集中的な権力の分散化なので、既得権益層は規制等によりこの流れをつぶしにかかるであろう。

 

よって、この流れは、中央集権型システムが整っている先進国というより、特に法定通貨に信用力がなかったり、法定通貨の管理が整っていない新興国から一気に起こるであろう。

実際にナイジェリアをはじめ新興国でビットコインの需要が高まっているのはその現れではないかと思う。

この観点から、今後の分散型金融のプロジェクトもより新興国にフォーカスしたものが急成長してくるかもしれない。