中国で香港国家安全法が9月に成立の見通しとなった。これに対し、米国が本気で怒った。このトランプの演説は中国に対する宣戦布告にもとれる。
中国への投資は、米ドル⇒香港ドル⇒人民元という流れ、香港ドルは米ドルにペッグされているから、米ドルの価値と香港ドルの価値は一定に保たれている。
人民元も自由に売買できる通貨ではなく、一定の変動幅で米ドルにリンクされている。政府がコントロールしている。
今回の処置で、香港ドルの位置づけが曖昧になった。米ドルと人民元のつなぎ約としての価値がなくなった。
香港ドルは持っている意味がない、約100兆円の資金が香港に投資されているらしいがその半分は中国本土の資金で、そのほかは中国への投資の資金。
この資金が行き場を失っている。中国本土のマネーの一部は中国本土、人民元に戻るだろうが、中国本土の富裕層マネーは少しずつシンガポール、スイス、ロンドンに移っているらしい。
また、 香港では銀行で香港ドルを米ドルに替える人が増えてるようだ。
人民元は香港という窓口を失って米ドルと切り離されるということか。世界は米ドル経済圏と人民元経済圏に分離されるだろう。
といっても、アジアは今後の成長のドライバーであるから、アジアへの投資の流れは今後も続く。日本市場の位置づけがどう変わってくるか、再考しなければと思う。