ロシアに対する金融制裁が行われる中、ロシアルーブルは下げ幅を拡大している。
投資家は下げるルーブルを手放して海外資産に換えたいところだが、ロシア政府は制裁への対応として国内住民の外国への外貨送金を禁止、中央銀行は外国人によるロシア証券の売りを一時停止とし、海外への扉を閉じてしまった。
残る逃げ道は、現物の金を購入するといったこともあるだろうが、それより手っ取り早いのが仮想通貨に資産を移すことである。
実際に、この24時間でロシアとウクライナでビットコインの需要が急増している。
これまでは、有事のドルとか有事の金とかが定番であったが、今はまさに有事のビットコイン(デジタルゴールド)といった動きである。
それほど、ビットコインは今や金にも匹敵する信頼を得ているということであろう。
こんな混乱な最中、先週、主に機関投資家が運用する仮想通貨投資ファンドも流出と思いきや、逆に3,600万ドルの流入となった。
中でも、ビットコインが最も流入が多かった。
機関投資家もビットコインの下落をチャンスとみて、ファンドと通じて下落したビットコインを買い増している。
日本の円は国際通貨で信頼されており、今回のような有事でも下落することはないが、もし、中国が台湾に攻め入り、日本と紛争を起こすようなことがあると、円もどういう動きを見せるかわからない。
今後は、先進国でも自国通貨下落に備えて、ビットコインなど仮想通貨をポートフォリオに入れるのは当たり前のようになってくるのではないかと思う。