ジム・ロジャーズは、あの有名なジョージ・ソロスとクォンタム・ファンドを設立し、10年間で3,365%のリターンを上げた実績を持つ大投資家である。
ギネス記録になるような世界一周の旅を2回果たすという冒険家としての顔を持つ人物です。
2007年にニューユークの自宅を売却して、シンガポールに移住している。
彼はなぜシンガポールに移住したのか?
彼は中国は最高の資本主義者だと言う
19世紀はイギリスの時代
20世紀はアメリカの時代
21世紀は中国の時代
だから中国に住みたいらしいが、環境問題、医療事情がひどく、近くのシンガポールにしたようだ。
彼の最新(2009年7月)のインタビュー記事から、彼のポジションを紐解くと、以下のとおり。
米国債はじめドル資産は極力減らしている。通貨はオーストラリアドル、ニュージーランドドル、日本円、シンガポールドル、人民元、カナダドル、スイスフランを購入。
この通貨を見ると、アジア、資源といったところがキーワードといえよう。
株式は中国株を2008年第四半期に投資。
これからの有望株はスリランカ株。スリランカ株についてはよくわかりませんが、スリランカ国内では、約26年の内戦が終結し、これから復興が始まると見込まれているらしい。
スリランカといえば紅茶(セイロンティ)くらいしか思いつきませんが・・・。
スリランカ コロンボ全株指数をみてみると、
確かに、株価は金融危機前の水準まで戻っています。今後も有望かはわかりませんが。
また、彼が強く押しているのは投資対象が商品です。
商品の中でも農産物が最も有望とのこと。
今回の世界経済危機は当面終息せず、向う2,3年以内に通貨危機が来るといっている。
対象通貨はポンドかドル。世界的に紙幣を刷りすぎて、紙幣の供給過剰で通貨価値をおとしている。
一方、商品等現物資産は需給が大幅に改善しており、商品市場は有望とのこと。
先週、農産物の一つである大豆について調べてみたので、参考までにこちらをご覧下さい。
http://kantantoushi.jp/2009/07/post-85.html
ジム・ロジャーズはトップダウンアプローチ(経済・金利・為替などのマクロ的な投資環境の予測から、資産配分や業種別配分を決め、その後個別の選別まで到達する運用手法)をとっており、世界を実際に旅をしながら自分の目で見て回り、感じることを重視している。
長期的な視野で物事を考え、人より2歩、3歩先を見て投資をしている優れた投資家だと思います。是非、参考にしてみてください。
- 作者: ジムロジャーズ,林康史
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2007/04/28
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