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ビットコイン vs マイクロストラテジー株:どちらに投資すべきか?

1. はじめに

ビットコイン(BTC)に投資する場合、ビットコインをそのまま取引所などから購入するか、ビットコインETFを購入するか、ビットコインを大量に保有している企業の株価を購入するか、いくつか選択肢があります。

どの方法が良いのでしょうか。ちょっと考えてみたいと思います。

ビットコインETFは日本ではまだ購入できないため、今回は、ビットコインをそのまま購入する場合とビットコインを大量に保有している企業の株式を購入する場合を比較します。

ビットコインを大量に保有している企業の代表格といえば、マイクロストラテジー(MicroStrategy)になります。

約25万枚ものビットコインを保有しており、その価値は約160億ドルに相当します。

本記事では、ビットコインそのものとマイクロストラテジー株への投資を比較し、それぞれのメリットとリスクについて解説します。

2. ビットコインへの直接投資

メリットとしては、グローバルな流動性があること、決済に利用可能なこと、ステーキング等で一定の配当を得れることが挙げられます。

リスクとしては、まずは保管リスクです。

取引所で保管しようが、ウォレットで保管しようが、ハッキングされるリスクは付きまといます。

日本の安全な取引所であればこのリスクは大幅に軽減されます。

次に税金面です。

利益は雑所得で総合課税になり、最高15%〜55%の所得税が課せられます。

3. マイクロストラテジー株への投資

メリットは構造上、ビットコインより高いリターンが得られることです。

マイクロストラテジー社は自己資金でビットコインに投資しているのではなく、大量かつ低利の買い入れをしてビットコインに投資しているので、レバレッジがかかっています。

よって、価格の変動が大きくなります。

これはメリットである反面、リスクがより大きいということでデメリットでもあります。

もう一つのメリットは、当社はアナリティクス事業からも収益を上げており、ビットコインに依存しすぎない経営体制を取っています。

これにより、ビットコイン価格が下落した際でも、会社全体としての価値が完全に失われるわけではなく、一定のクッションがあります。

最後に、税制面です。

米国株ですので、NISAの成長投資枠での購入が可能です。

これで株価の上昇から得られる利益を非課税で受け取ることができます。

次にリスクです。

マイクロストラテジーの株価は、レバレッジをかけているので、ビットコインそのものの価格変動より大きな価格変動になります。

また、マイクロストラテジーはビットコインを保有するだけでなく、企業としても事業を展開しているため、経営上のリスクも存在します。

例えば、アナリティクス事業の業績不振や経営戦略の失敗が株価に影響を与える可能性があります。

良い意味でも、悪い意味でもマイクロストラテジーのオーナー兼会長のマイケル・セイラー氏の影響を大きく受けます。

4. マイクロストラテジー株 vs ビットコイン:どちらを選ぶべきか

短期ではなく、長期投資を前提に考えます。

ビットコインそのものに投資する場合、価格の純粋な上昇を直接享受できる一方で、セキュリティリスクへの対応が必要です。

税制面のデメリットはかなり大きいです。

一方で、マイクロストラテジー株に投資する場合、ビットコイン価格の上昇に伴うリターンを享受しつつ、企業としての収益基盤やNISAを活用した税制優遇が得られるというメリットがあります。

マイクロストラテジー株はビットコインに比べて、税制面での優遇のメリットが特に大きいので、税制優遇の範囲内であれば、マイクロストラテジー株の方が投資メリットがあると考えます。

ちなみに、直近1年、5年で両者の価格比較推移を見てみると、どちらもマイクロストラテジー社の方がパフォーマンスは良いようです。

投資はあくまで自己責任でお願いします。