サークルのステーブルコインであるUSDコイン(USDC)が2ヶ月で急成長している。
注目すべきは、USDCの時価総額が5月以降8.27%増加し、7月2日に最高値の559億ドルに達したことだ。
一方、USDTは下記のグラフのように、時価総額が19%以上落ち込み、現在661億4000万ドル前後を推移している。
この分だと、USDCがUSDTを追い抜き、No1のステーブルコインとなるであろう。
今回の仮想通貨市場の暴落の発端は、5月にTerraのステーブルコインが崩壊したことにある。
それ以来、ステーブルコインは保有していても価値が保たれるのかという恐怖から、ステーブルコインの選別が始まっている。
ステーブルコインはドルの価格にペッグ(固定)されるものがほとんどであるが、その仕組みは大きく分けて2つある。
ドル資産を担保に単純に発行するもの、仮想通貨の担保と仕組みを使って発行するものである。
前者は比較的ドルの価格と一致するが、後者(Terraと同等)のものは、相場の状況によって、ドルの価格と離れてしまうことが多くリスクがある。
今の環境だと、不安な環境であるため、前者のステーブルコインに利用が固まるという現象が起きている。
その代表格が、USDTとUSDCであるが、この2つの中でも選別が起きている。
資金がUSDTからUSDTに移動しているということである。
なぜ、このような動きになるかというと、その担保としているドル資産の信用力による。
USDTは企業のCP(約束手形)など、信用リスクがある資産も保有しているのに対し、USDCは全てドル現預金と短期米国国債になっており、信用リスクがなく、流動性がある資産を担保としている。
また、USDCの方が監査を定期的に受け、資産をオープンにしている。
誰ばどうみても、USDCの方が信用力があると見えるであろう。
その動きが今の市場に反映されている。
USDCは今や流動性も豊富にあり、金利もUSDTと同等にもらえるので、何も不自由はないであろう。
今はまだ相場は揺れ動く時期でもあるし、もし、ステーブルコインで資産を保有するとしたら、USDCを保有することをお勧めする。