「ニャン・キャット(Nyan Cat)」を知っているだろうか。
ニャン・キャットとは、虹を発しながら宇宙を飛ぶネコのアニメーションだ。
2011年にYouTubeに投稿され、現在までに1億9000万回以上再生されている。
このニャン・キャットのオリジナルGIF画像がOpenSeaというNFTのマーケットプレイスで58万ドル(約6,400万円)で取引された。
誰が何の目的で買ったのだろうか。転売が目的なのだろうか。
これはほんの一例であり、ツイッターの創業者ジャック・ドーシー氏のツイートに250万ドル(約2億7,600万円)の値がつくなど、NFTの話題には事欠かない状況である。
ここに目をつけ、コカコーラやニューヨークタイムズもNFTを販売するなど、PR目的で大手企業が参入してきている。
ただ、NFT市場も今は活況だが、NFTを売買するだけでは、限界が来るであろう。
要するに今のままでは、NFTの需要は転売目的な投資も多く、この需要には限りができてしまう。
もし、このNFTに経済的な価値が付くとしたらどうだろうか。
メタバースという言葉を知っているだろうか。仮想共有空間のことをいう。
日本で言えば、任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」のようなものを思い浮かべると良い。
NFTがこの仮想共有空間に利用されると、NFTが経済的な価値を持つようになる。
例えば、仮想共有空間の土地や建物がNFT化され、売買されたり、賃借されたりする。
人気の土地や建物は高値が付くであろう。
例えば、NFT市場で購入したキャラクターや武器などアイテムをこの仮想共有空間に持ち込めたりすると、仮想共有空間で利用できて、みんなに自慢できたりする。
先程のニャン・キャットなど絵や写真は、仮想共有空間に飾れば良い。美術館にもできる。
このようにNFTはメタバースでの利用目的があって、初めて真価を発揮するのではないだろうか。
ということは、メタバースの経済圏で産み出される価値は相当大きいということだ。
今は暗号資産業界でのNFTマーケット争奪戦になっているが、今後はFacebookなどプラットフォーマーも参入して、メタバース争奪戦が繰り広げられるであろう。
メタバースの今後の成長に注目していこうと思う。