【グラフ説明】
グリーン・・・LINK価格推移
イエロー・・・BTC価格推移(LN価格との相対比較)
LINEグループの仮想通貨LINKは、LINEグループの日本の仮想通貨取引所『BITMAX』で2020年8月6日に取引が始まりました。それまでは海外取引所でしか取引ができませんでした。
当初3,040円くらいで取引が始まりましたが、8月16日には3,367円の高値を付けます。
その後、1,400円上下200円幅で上下動を繰り返し、1月19日からLINKを購入すると、10,000円相当のイーサリアムという仮想通貨がもらえるキャンペーン(点線赤丸部分)が始まり、2,743円と直近の高値をつけました。
キャンペーンが終了し、現在は2,170円に下落しています。
キャンペーン効果もあり、ビットコインの価格の推移と比べて、上昇傾向を保っています。
前回書いたように、LINKとビットコインの大きな違いは、発行主体があるか否かです。LINKは今回のように、発行主体であるLINEグループのインセンティブ付与で、価格をある程度操作できます。
ビットコインは発行主体がありませんから、そうはいきません。
では、LINKの発行主体であるLINEグループは何のために、インセンティブやシステム投資等多額のコストを費やしてまで、このLINKという仮想通貨を広めようとしているのか。
LINEポイントで十分ではないのか。
LINEポイントと仮想通貨LINKとの大きな違いは、以下の通りです。
【ユーザー側】
・LINEポイントは物やサービスにしか使えない、LINKはお金に替えることができる。
・LINEポイントは価値が固定、LINKは価値が上下する。
・LINEポイントは保有していても利息や配当はない(無利息、無配当)、LINKは貸出すことで利息が得れる。
【LINEグループ側】
・LINEポイント保有者は、LINEグループのサービスの利用者としての位置付け、
一方、LINKの保有者は、LINEグループの利用者であり、かつLINEグループの価値を高めることに貢献してくれる人としての位置付け(LINKは価値はLINEグループの価値に連動するからインセンティブが働く)。
つまり、WINーWINの関係。
・LINEポイントはLINEグループのサービス利用者以外には流通しないので、既往客の繋ぎ止めのプロモーションにしか利用できない
一方、LINKは取引所で購入したり、知り合いにあげたり、もらったりできるので、新規のユーザー獲得のプロモーションとして利用できる。
つまり、LINEグループ経済圏を大きく拡大できる。
このような違いを投資商品としての見方で簡単に説明すると、以下のイメージかなと思います。
・LINEポイント → 流通しない債券
・LINK → 上場株式
では、LINKを購入して保有したら良いでしょうか。
LINEユーザーは8,400万人と日本人のコミュニケーションのインフラになっています。
このLINKを使ってまだまだ経済圏を拡大できる余地はあります。
今後もそのLINEグループのプラットフォームの価値は上昇するでしょうし、この上昇に伴い、LINKの価値も上がるでしょう。
まあ、最悪値上がりしなくても、3%程度の利息(配当)は長期間得れるのではないでしょうか。
また、LINKは株式みたいなものであれば、LINEの上場株を買えば良いのではないかとの疑問も浮かびます。
それでも良いとは思いますが、株価は将来のキャッシュフローで評価するし、資本政策とかさまざまな要因に左右されます。
その点、LINKはLINEグループのプラットフォームの価値を直接反映するので、評価や価値の方向性がわかりやすく、投資には向いているのではないでしょうか。
今回の話で仮想通貨LINKに関心を持てたのであれば、是非、試しに、LINKを購入して保有してみましょう。
キャンペーンが終わって、LINKの価格が大きく下がったところなので、買いやすい水準になったと思います。