インフレとは、経済全体の需要(消費と投資)が過剰で、物やサービスの供給が不足している状況を指します。
別の言い方をすれば、お金の価値が下がっている状態です。
この時、人はお金より物やサービスを欲しがります。
お金の価値が下がっていく状態(お金を借りる方が得する状態)だから、お金を借りてでも需要(消費と投資)を満たす行動に出ます。
需要が増えるに伴い、その分供給も増えて、経済成長していくのですが、需要が極端に増えすぎると、供給が追い付かず、物やサービスの価格が上がってしまいます。
これが極端に進むと、シンバブエやベネズエラのようなハイパーインフレ(インフレ率100%とか)になります。
一般的にインフレ率(物価上昇率)2%~4%が、持続的な経済成長に適正な水準なので、4%以上のインフレ率は経済成長には望ましくありません。
今はコロナ不況でデフレ(需要不足)の状態ですが、今後財政赤字を拡大し続けると、どこかでインフレに転換します。
インフレ率が2%~4%の範囲を超えそうなら、財政赤字の拡大を止めなければなりません。
財政赤字を拡大し続けると、ハイパーインフレになるかもしれませんが、ハイパーインフレになる前に財政赤字の拡大(財政支出)を止めれば良いのです。
前回MMT④にも書いたように、政府は通貨を発行できるので、自国通貨で借金をする限り、政府が破綻することはあり得ません。
ただし、適正なインフレ率(2%~4%)を超えてもなお、財政赤字を拡大(財政支出)し続けると、経済が混乱し、ハイパーインフレになることも否定できません。
自国通貨で借金をする限り、財政赤字拡大で政府が破綻することはあり得ませんが、通貨発行や財政支出には限度があるということです。
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