インフレは物価の上昇という場合が多いですが、厳密にいうと、市中に出回っている通貨の量が増加(膨張)していくことを指します。
お金の価値と物やサービスの価格(物価)は、表裏一体で、お金の価値が上がれば、物価は下がるし、お金の価値が下がれば物価が上がる関係にあります。
シーソのようなイメージです。
お金(通貨)の量を増やせば(インフレーション)、お金の価値が下がり、物価が上がるということです。
では、お金の量をコントロールしているのは、誰でしょうか?
中央銀行です。日本でいえば日銀、アメリカはFRB、ユーロはECBです。
ではその程度の量にコントロールしているかというと、物価が毎年2%程度で上昇するように、通貨の量をコントロールしています。
なぜ、2%か、いろいろ理屈はあるみたいですが、私の私見だと、2%くらいの物価上昇が、経済活動を活性化する上で、心地よい水準だからだと思います。
資産運用を考える場合、このインフレ2%を上回る利回りを設定する必要があります。
もし、インフレ2%のときに、年1%でしか運用できなかったとすると、
100万円は10年後、110万円になっています。(単利計算)
一方、100万円の物(例えば土地)は、120万円(毎年2万円ずつ10年間物価上昇)になっています。
もともと、同じ価値だったものが、10年後には、お金だと110万円で、物だと120万円になっています。
物価の上昇にお金の増え方が追いついていませんね。年2%で運用できれば、物価の上昇に追いつけます。
だからインフレを上回る利回りで運用する必要があるということです。
日銀は物価2%上昇させることを目指しています。円の預金金利で運用してもダメだということがわかりまね。