休場も多く、これといって大きな動きはない1日であった。
目立ったのは、金が過去最高値、銀が31年ぶりの高値を更新したこと。
金は代替通貨としての位置づけがあり、ドルやユーロなど主要通貨の価値が下落した場合に、代替通貨として金が買われ、金価格は上昇する。
今はまさに米国債格下げ観測によるドル不安、欧州債務危機再燃によるユーロ不安が起こっており、安全資産である金が買われている。
もう一つは原油高により、世界中にインフレ懸念が蔓延していることで、インフレヘッジとして金が買われている。
どちらも根本的には、ペーパーマネー(紙幣)の価値が下落していることに起因しており、代わりに価値上昇が見込まれる実物資産が買われているということである。
また、今回銀も買われているということは、よほど、通貨不安とインフレ懸念が高まっているということを表している。
これは、通貨当局としては放置できないことであり、ペーパーマネーの信用回復のためにも、利上げ等をして、マネーの回収に走らざるを得なくなるであろう。
欧州は既に動きだした。日本は震災で利上げ等は無理であろう。
やはり米国のFRBの判断が大きく市場の方向性を左右する。
今週は米FOMCを控えており、大きなターニングポイントとなりそうである。