■ 先週金曜日の市況
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●株式
中国 上海A株
3,117.20
(-9.14)
香港ハンセン
23,517.54
(-131.94)
ドイツDAX指数
6,605.84
(-5.17)
NYダウ
11,132.56
(-14.01)
日経平均
9,426.71
(+50.23)
日経225先物(シカゴ)
9,465
(+75.00)
●為替
通貨の強弱(弱→強)
(円→ドル→ユーロ)
ドル−円
81.35
(+0.07)
ユーロ−円
113.48
(+0.33)
ユーロ−ドル
1.3953
(+0.0035)
●債券
米国10年債
2.55%
(+0.01%)
日本10年債
0.90%
(+0.01%)
●商品
NYMEX原油先物
81.91
(+1.23)
NYMEX金先物
1,328.10
(+3.60)
■ 先週金曜日の相場のコメント
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(アジア)
・中国株、香港株とも下落。
・中国のインフレ加速で追加利上げに迫
られるとの懸念から、銀行株中心に売ら
れた。
(欧州)
・欧州株は小幅下落。
・G20財務相・中央銀行総裁会議の結果に
対する警戒感から利益売りが出た。
(米国)
・米国株は小幅下落。
・油田サービスのシュルンベルジェ等大
手企業の業績向上が好感されたものの、
G20を控え、高値警戒感から利益確定売り
が出た。
■ 今週の相場
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・先週は、週末のG20に対する警戒感や、
中国の意表を突く利上げにより、リスク
マネーの動きも鈍く、様子見の相場展開
であった。
・週末のG20は、各国の経常収支をGDP比
の一定幅に抑えるという米国が提案した
数値目標を先送りされた。
・これは特に中国をターゲットとした提
案で、巨額の経常収支の黒字が出る場合
は、自国通貨を高くして黒字を抑える
よう調整しろという内容である。
・これは経常赤字国の米国にとって虫の
いい提案で、中国同様巨額の経常黒字を
稼いでいるドイツからも反発にあった。
・結局通貨に対する合意は、通貨の競争
的な切り下げを回避するという合意に
留まった。
・これは市場の想定の範囲内の合意であ
り、特に材料とはならず、次の焦点は11
月2-3日のFOMCの量的緩和の規模等に移っ
ていくであろう。
・引き続き、米追加緩和期待のドル安圧
力はあるが、ガイトナー米財務長官の
「さらなるドル安は不要」との発言や、
ヘッジファンド決算に伴うドルの買い戻
し等ドル高圧力も強いため、
11月2-3日のFOMCまではこの綱引き関係
が続き、ドルは揉み合いの展開となろう。
・併せて世界の株式市場も高値警戒感が
出ていることから、これまでのように
一方的な上昇ではなく、上値の重い展開
を予想する。
・ただ、先進国特に日米英中心に、量的
緩和を実施され、マネーがだぶ付く状況
に変わりはないため、より安全な債券を
中心に買われることになり、先進国の長
期金利は引き続き低下傾向となろう。
・こんな時は債券中心の運用が正解とい
うこと。
・今週は、今後の金融政策の行方を見極
める上でも、25日のバーナンキFRB議長の
講演と、28日の日銀の金融政策決定会合
に注目したい。